核が題材となった 映画作品を 紹介

映画に対する感想

主人公設定に対して

さて作品を少々ぶった切る勢いで語りたいのが、今作で活躍する主人公のニコラス・ハサウェイについて話をしたい。日本の吹き替えでは三宅健太さんが担当しているので筆者個人としても興味はあるものの、ただ幾分かキャラ設定があまりに盛り込み過ぎではないのかという指摘がネット上で見受けられた。ちなみにどんな設定があるのかというと、

天才プログラマーで、頭脳明晰

長身でパツキンのイケメン

護身術にも優れて、身体能力抜群

銃器の扱いにも長けている

こんなところだ。

いくら主人公とはいえ、これは流石にやり過ぎだろうと思った人が多いはず、筆者もその1人だ。天才ハッカーまでなら分かる、しかしここへ付加するようにとは言えない要素が詰め込みすぎて完璧すぎる、現実ではないフィクションとはいえ、これはなんだかやり過ぎだと感じる人も多いでしょう。そもそもハッカーとして大成しているような人が身体能力にも優れて、おまけに銃器も警察官にも見劣りしないというのは、いくら銃器の所持が赦されている国だからといっても過剰な表現だと見られてもしょうがないでしょう。

あらゆる作品を通して見ても、天才ハッカーとは要するに頭脳明晰で分析力にも長けた後方支援向けの人と言える。それが主人公補正とばかりに武装集団と互角に戦えるほどの強さを兼ね備えているというのでは、現職の刑事たちが意味が無い。そもそもこんなすごい人がおとなしく収監されているより、脱走を図ってその折に自身の技術を盗んだと犯人を警察よりも捕まえるといった内容にした方が面白かったのではないでしょうか。

このように、内容を奥深くまで突っ込んでいけば何かとツッコみたくなる部分があるので、それを少し個人的な考察も兼ねて見ていこう。

モノ申したい要点

FBIの存在

まず最初に突っ込みたいのが、中国の捜査官であるチェンがFBIの能力不足を指摘してニコラスを捜査協力員として引き込む、というところだ。仮にもアメリカ合衆国が誇る警察機構の一つであり、日本で言うところの公安に当たる機関だ。テロなどの国家的犯罪に対するために特殊技能を身に着けているという点を考えると、やや劇中の能力不足というのは疑問点が残ります。職員として活躍しているのは警察や軍で活躍していた人たちがいるなど、特殊犯罪に遭遇した経験のあるプロフェッショナルばかりが用意されている。

劇中のハッカーという点に関しては、確かにCIAと比べてしまうと見劣りしてしまいますが、能力不足だと外部の人間が指摘するほどにFBIが信じられないほど幼稚な組織だという印象が取れてしまいます。監督の意向なのかもしれませんが、やや過剰な表現だと言わざるをえない要素の一つでしょう。

分析班が現場へ向かう!?

一番疑問に思ったのが、ニコラスが敵のハッキングを分析して解析した後、直後に犯人がいるであろう場所を突き止める。そこにその場にいた全員が『よし突き止めた、直ちに現場へ急行しよう!』問わんばかりに駆け出していくのだ、ニコラスも含めて。劇中で起こっている犯罪ケースを見ても国家規模で被害をもたらす大きな事件であるのに、たった数名の捜査官たちが分析と現場活動の両方をになっているという。

このコトについて的確に貫いている指摘があった、

『人件費削減か!?』

言い得て的を射ているところに、座布団一枚を差し上げたいところだ。

ラブストーリー要素がいきなり入ってくる

ニコラスと中国から派遣されたチェンはかつてアメリカで共に切磋琢磨し合った関係であり、親友という間柄だった。そこまではいい、ただ事件解決までの捜査をする中で二人が恋に落ちていくのも時間の問題だった。そこまではいい、そこまではいいのだが、本当に恋愛要素が必要だったのかという疑問が尽きない。確かにどんな作品でも恋愛要素があるに越したことはないと考えている人もいますが、たまにそうしたシーンを省いた方がもっといい映画になったのではないかと思うことがある。

無理に恋愛要素を詰め込んだ感がどうしても見られるのも今作の特徴ともいえて、事件解決を置いて二人のノスタルジックな甘ったるい雰囲気で劇中が満たされていくのを見た時は、思わず顔を引きつってしまったものだ。

素材としてはいいのに

今作は何も一から最後まで面白くなかったと言うつもりはない。良い点もあったものの、それ以上に気になりすぎてここ絶対いらなかったよねとツッコみたくなる部分が多々見られたのが残念なポイントだ。主人公も何でもできる完璧超人すぎるのもどうかと思う、それに伴うだけの何かを過去にしてきたというのだけでもあれば説得力も変わってきますが、それも上手くいかなかったのかもしれませんね。

面白さはあった、ただもっと設定要素を削ぎ落としても良かったのではないかと指摘したくなる。