核が題材となった 映画作品を 紹介

監督について

マイケル・マンとは何者か

今作、ブラックハットを制作したのはハリウッド映画監督としても活躍している『マイケル・マン』という方だ。この方は劇場映画、というよりはテレビ映画の世界で活躍した方と言ったほうが馴染みがあるかもしれません。過去に発表された作品として、

といった作品が代表作となっています。いずれも劇場映画として制作されたものではなく、テレビ映画として制作されたものが大ヒットしたことにより、安定した地位を手に入れるようになります。ただ監督としての評判は必ずしも船出が良かったと評しているところが少ない。

ただ1995年に制作された『ヒート』についてですが、2000年代後半に制作されて話題をさらった『ダークナイト』は作品の世界観を参照して作ったとダークナイトの監督が漏らしていたほど。他作品として制作されたものにも影響を及ぼしている辺り、監督としてのネームバリューはやはり大きいようだ。

さて、そんなマイケル・マン監督の代表作といえば何かという話を少ししたい。劇場映画への参入はかなり遅く、デビューしてから20数年後という頃に公開された『ラスト・オブ・モヒカン』が、劇場作品が商業的にヒットしていると言われています。マイケル・マンの監督作品といえば何か、それに触れていくとこんな作品に当たります。

マイケル・マンの代表作として

コラテラル

マイケル・マンの代表作というキーワードで出したい作品といえば、なんといっても2004年に公開された『コラテラル』についてだ。こちらの作品、サスペンス映画となっていますが、それ以上に今作で主人公がれっきとした悪役として表現されている内容で、主演のトム・クルーズだったという点に話題が集まります。それまで主演は主演でも、絵に描いたようなヒーローとして活躍していただけあって、その印象が強かった人も多かったはずだ。

事実、筆者もタイトルと主演の名前を見た際にはトム・クルーズが圧倒的な活劇を繰り広げれる作品かと思われましたが、まさに斜め上の展開を行ったと言っても過言ではありません。もう主演のトム・クルーズが次々と標的を殺していくわけですから、ある種の痛快感が立ち込めていて面白さがにじみ出てきます。

この作品ではおそらく本来の主人公と言っても良いタクシー運転手のマックスで、何も知らないままに犯罪に巻き込まれてしまったという点も立ち込めて、作中一の被害者と言ってもいいだろう。

監督秘話として

そんなマイケル・マン監督についてですが、どんな作品を制作するにしても出演する俳優には必ずやらせていることが一つあるといいます。それは『役者にキャラクターの背景を学ばせる』というものだ。一見するとそんなことやっている人が多いのではないかと思いますが、仕事を併用していることを考えたら一つのキャラクター背景をそこまで理解している人は少ないかもしれません。台本に記されたセリフを読み、指摘されるがまま行動して演技をこなしていくと考えたら随分と機械的な動作になってしまうでしょう。

言ってしまえば自然な演技、よりキャラクターを深く理解するためには劇中の世界観はもちろんのこと、演じることになるキャラクターがどのような業を背負っているのかを理解することの重要性を説いているのです。薄っぺらい演技ではない、本物を演じていなければ映画も見る価値のないものに成り下がってしまうという判断の元に制作しているのかもしれません。

但し、必ずそれが全てこうを結ぶわけではないのをブラックハットで証明されてしまった形がなんとも物悲しい。

失敗を乗り越えて

興行収入的な観点から言わせてもらえば、ブラックハットは正直残念な結果になってしまった。ちなみにこちらの映画、2015年公開とまだ1年と経たないというのに全くと言っていいほど名前を聞かなかったくらい、日本では話題にすら上がらなかったと判断できる。無論知っている人は知っている、というふうに解釈することも出来るものの、その可能性は一抹の不安を残す形になってしまったに違いありません。

やはり荒唐無稽とも言える設定の盛り込み等が作品の失敗という明確な形を産んでしまったのが大きな原因と言える。どんな監督であっても必ず大ヒット作品を生み出せるとは限らないのも頷ける結果になったとも分析できるはずだ。はっきりした言い方にあれかもしれないが、原子力発電所のハッキングというテーマならばもっと核に対する恐怖などを演出しても良かったのではないかと思われる。そしてストーリーにしても、主人公がハッカーとしての意地を見せる心理戦に傾倒させるなどするだけでも、見応えはあっただろう。

これで全てが終わりというわけではないので、次回作辺りに期待したいところだ。